「家を建てる時に営業の人にうちの外壁はメンテナンスは不要ですと言われました」と言う方が時々いらっしゃいますが、住宅でなくても劣化しないものはありません。つまり、メンテナンス不要な物はありません。
「家のメンテナンスはやらなきゃいけない」ってわかっているけど、そもそも、なんでやらなきゃいけないのかしら?私は腹落ちしないと動けないタイプなの。
家のメンテナンスを検索すると業者さんの売り込み見たいな記事ばかりで、どれを信じたらいいのかわからないよ。
家のメンテナンスの真実を知りたいな。
- 家にメンテナンスが必要な本当の理由
- 家のメンテナンスに必要な工事内容
- 家のメンテナンス時期
- 家のメンテナンス費用
- 家のメンテナンス依頼先
ハウスメーカーのカスタマーサービス部門でメンテナンス工事を売る立場ではなく、家のメンテナンスの相談を受けるのが仕事の私だからお伝えできる家のメンテナンスの本当の話をお伝えします。
- 家を快適に長持ちさせたいと思っている方
- 業者さんのいいなりになりたくない方
- 家のメンテナンスを考えている方
家のメンテナンスが必要な理由知っていますか?
メンテナンスをするのはお金も時間もかかるからできればやりたくないと思っている人いらっしゃるようですが、家のトラブルはメンテナンス以上にお金も時間もかかることになってしまいます。
「備えあればうれいなし」とか「転ばぬ先の杖」とか古臭い言葉のようですが、たくさんの新しい技術が開発されている建築業界でも基本は昔と変わっていません。
壊れる前にメンテナンスをしたり、交換しておくことが時間やお金の節約につながるということです。
家のメンテナンスをすることの意味からご紹介します。
メンテナンスで家の大きな修繕を防ぐ
定期的なメンテナンスで大きな修繕を防ぎます。
小さな問題を早期に発見し対処することで、大きな工事が必要になる前に対策できます。
例えば、ベランダやバルコニーの防水のメンテナンスを実施することで、雨漏れを防げれば、雨漏れによって大規模な修繕になることを防ぐことができます。
メンテナンスで家の寿命を延ばす
定期的なメンテナンスは家の寿命を延ばします。
劣化した部分を早期に発見し、補修することで、劣化の範囲を広げず、全体の劣化を防ぐことができます。
例えば、屋根の点検を定期的に行うことで、小さなひび割れや漏水を早期に発見することで、修繕する範囲が少なくてすみ、結果、家の長寿命化につながります。
メンテナンスで資産としての家を守る
メンテナンスを怠ると資産価値が下がります。
「補修をしたから元通」のように見えますが、
例えばシロアリ被害にあった柱を補修して強度を保たせて仕上げれば、とりあえず、安全上も見た目はキレイにもどりますが、被害を受けていない柱のほうが安心です。
安全に安心に暮らせるることは家の大きな資産です。
家のメンテナンス工事が増えた理由
うちの実家はメンテナンスなんかしたことなかったけど、家のメンテナンスって必要なのかしら?
確かに、昔は家のメンテナンス工事はをする人は多くなかったです。
なぜ増えたかを知るとメンテナンスの必要性実感しますよ。
◇家のメンテナンス工事が少なかった理由
- 建物が今より短い期間で建て替えられていた
- 家のメンテナンスに対する意識の低さ
- 現代の建物のと比較して機能が低くメンテナンスをしなくてもトラブルになりずらかった
高温多湿の日本ではクーラーなどの空調機器のない時代、夏を涼しく快適に過ごせるように風通しがよい湿気がこもりずらい家を建てていました。
現代の家は人にとっての快適性や省エネ性を追求し、気密性が高く、外気の影響を受けずらい家を建てています。
気密性が上がると、デメリットとして建物の劣化に大きく影響を与える湿気がこもりやすくなったり、雨漏れなどで侵入した水が自然に流れ出ることはなく滞留して、建物を劣化させる恐れがあります。
つまり、隙間だらけの昔の家は現代の家よりもメンテンスが少なくても長く住むことができましたが、現代の家に長く住み続けるにはメンテンスが必要ということです。
機能性が上がった現代の家にはメンテナンスが必要
家のメンテナンスのために知っておきたいこと
家のメンテナンスをするためにわが家の建物を知る
正しいメンテナンスをするために、わが家がどんな建物なのかを知る必要がある
体調管理が自分の責任であるように、家の管理も持ち主の責任です。
管理やメンテナンスをするためには、わが家がどんな建物なのかを知っていないと、怪しげな業者さんの言うなりになってしまう可能性が高くなります。
家を建てたり、購入した時の資料をきちんと保管していますか?
家を建てたり、買ったときのたときの資料、契約書すらどこにあるのかわからない方が時々いらっしゃいます。
難しそうなことばかり書いてあるから興味がないという方もいらっしゃるとは思いますが、
家はご自身の一番大きな財産という方も多いもの。内容をすべて理解できなくても、新築時の資料は大切に保管してください。
新築時の図面集の中に仕上表というものがあります。わが家がどんな建物なのかを知るには仕上表を確認するとどんな仕様なのかがわかります。
わが家の建物について知識をもつ
家のメンテナンスの種類
家のメンテナンスには大きく分けて下記の2種類があります。
- 家を守るメンテナンス
- 家の機能を継続、更新さる「快適のための家のメンテナンス」
長く快適に住むには②も重要ですが、特に①のメンテナンスは優先して実施してください。
①家を守るメンテナンス
家の寿命に関わる重要なメンテナンスになります。
この後にご紹介する②のメンテナンスまでできなくても①家を守るメンテナンスは是非とも実施していただきたいです。
前章の「家のメンテナンスのために知っておきたいこと」でお伝えしたわが家の建物がどのような構造か、どのような種類の材料でできているのかによって工事内容が違ってきますが、一般的には下記5か所になります。
- 外壁のメンテナンス
- 屋根のメンテナンス
- その他外回りのメンテナンス(雨どい、天窓など)
- バルコニーなどの防水のメンテナンス
- 床下予防処理
外壁のメンテナンス
戸建て住宅の外壁には、大きく分けて窯業系サイディング、金属系サイディング、ALC、モルタルなどがあります。
外壁の素材によって、耐久性やメンテナンス方法やメンテナンス時期が異なります。
どの外壁材も、定期的な点検と清掃が大切です。ひび割れや剥がれ、コケの発生を見つけたら、早めの補修を行いましょう。
10年~15年に一度の塗装が推奨されています。
外壁塗装は住宅の見た目を保つためのものと思われますが、雨水の侵入を防ぐ役割が最も大切と私たちプロは思っています。
理想は10年に一度の塗装ですが、立地条件やそれぞれの建物の特性、材料で実際は違ってきますが、15年前後に一度は実施することをおすすします。
小さな劣化は時間がたっと大きな劣化へと広がります。早めの対応が被害を最低限に抑えることになります。
シーリングの打ち替え
シーリングの打ち替えも重要です。
「シール打ち替え」って聞いたことありますか?戸建て住宅のメンテナンスでよく耳にする言葉ですが、一体どこをどうするのか、よくわからない方も多いのではないでしょうか。
戸建て住宅の外壁や窓周りには、建物を雨や風から守るために、シーリング材と呼ばれる柔らかい素材が埋め込まれています。
外壁の仕様によっては、サイディング材の壁の継ぎ目にシーリングされる材用もあり、塗装は不要でもシーリングの打ち替えが必要になることもあります。
このシーリング材は、時間の経過とともに硬くなったり、ひび割れたりして、その防水機能が低下してしまうことがあります。シール打ち替えとは、この劣化してしまったシーリング材を新しいものに交換する工事のことです。シーリングの劣化は5年から10年で見られることが多く外壁のメンテナンスと合わせて実施されます。
「シール打ち替え」で雨漏れなど建物へ水の侵入を防ぎます。
屋根のメンテナンス
屋根のメンテナンスは、住宅の寿命を延ばし、快適な生活を送るために欠かせないものです。屋根の種類によって、必要なメンテナンスや実施時期も10年位~と異なりますので、ご自宅の屋根の種類に合わせて、適切なメンテナンスを行いましょう。
屋根のメンテナンスの重要性
屋根は、家全体を雨風から守る大切な役割を担っています。定期的なメンテナンスを行うことで、以下の効果が期待できます。
- 雨漏りの防止: 雨漏りは、建物の構造を損ね、室内のカビや腐朽の原因となります。
- 建物の寿命の延長: 定期的なメンテナンスを行うことで、建物の寿命を延ばすことができます。
- 美観の維持: 屋根の美観を保つことで、家の価値を維持することができます。
屋根のメンテナンス
床下 シロアリ予防
シロアリは都心であっても土のある所には発生します。
家のメンテナンスの中で、シロアリ予防こそ、基本中の基本です。
戸建て住宅の床下は、シロアリが最も活動しやすい場所の一つだからです。家の床下は暗くて湿気が多く、シロアリが好む環境が整っています。
シロアリは、木材を食い荒らし、建物の構造を弱め、倒壊の危険性すら引き起こすことがあります。
シロアリに侵されると、以下のような被害が発生する可能性があります。
- 建物の構造が弱まる: 柱や梁、土台が食い荒らされ、建物の強度が低下します。
- 倒壊の危険性: 構造が弱まった建物は、地震や強風などで倒壊する危険性が高まります。
- リフォーム費用: シロアリ被害の修復には、多額の費用がかかります。
具体例:5年に一度のシロアリ予防処理で、大きな被害を防げます。 結論:床下のシロアリ予防処理を定期的に行いましょう。
ベランダ・バルコニー防水
ベランダ・バルコニーの床を防水をしている建物がよくあります。
防水層の寿命は、使用する材料の種類や環境条件によって異なりますが、一般的には5~10年と言われています。
ベランダやバルコニーは、雨風に直接さらされる場所です。そのため、防水層が劣化すると、以下のような問題が発生する可能性があります。
- 雨漏り: 雨水が室内に浸入し、天井や壁を傷める原因になります。
- カビや腐朽: 湿気がこもりやすく、カビや腐朽が発生しやすくなります。
- 腐食: 木造の場合は木材を鉄筋コンクリートの場合は、コンクリートを傷め、破壊する可能性があります。
一般的にはベランダともいわれることも多くバルコニーとの違いはわかりずらいですが、違いは屋根や庇があるのはベランダです。
どちらも2階以上の階にあり床に防水がされているものは10年くらいに一度、防水工事が必要になります。
1階の雨漏れの原因のNO.1です。
家のメンテナンス 「家の一大事」水漏れ防ぐ 給排水菅
毎日当たり前のように使っている水ですが、その裏側では、見えないところで配管が活躍しています。しかし、この配管は、長年の使用や経年劣化によって、様々なトラブルを起こす可能性があることをご存知でしょうか?
給排水配管の点検は、一見すると面倒に思えるかもしれませんが、家を守るためには非常に重要なことです。
給排水から水漏れを気づかないで放置すると、家を傷める原因になります。
突然発見する水漏れは家の一大事、忙しい毎日のスケジュールもめちゃくちゃにしてしまいます。
定期的なメンテナンスや点検をすることで突然の水漏れの発生確率を下げることができます。
壁や天井の中は簡単には確認できませんが、床下は床下予防処理(シロアリ予防処理)の際に業者の方に一緒配管からの漏れがないかの確認もしてもらってください。
ご自身でも一年に一度は床下点検口の蓋を開けて、床下に水漏れ(水漏れあと)がないかの確認してください。
水道メーターでの水漏れ確認の方法も知っていると給水からの水漏れの確認ができます。
排水管洗浄
戸建て住宅の排水管は、毎日私たちが生活する中で使われる水や汚れを流すための大切なパイプです。しかし、この排水管は、長年の使用によって、様々な汚れが溜まり、詰まりや悪臭の原因となることがあります。
マンションなどの共同住宅では、万一下階に水漏れが発生した場合、他の世帯への損害につながる危険性もあるので毎年実施されますが、戸建て住宅の場合はキッチの位置や使用状況によって10年~20年に一度実施してください。
排水管が詰まるとどうなる?
- 水の流れが悪くなる: 排水口に水が溜まり、なかなか流れなくなります。
- 悪臭が発生する: 詰まった排水管の中で水が腐敗し、悪臭が発生します。
- ハエやゴキブリが発生する: 悪臭を感知して、ハエやゴキブリが発生する可能性があります。
- 水漏れにつながる: 詰まりがひどくなると、配管が破裂し、水漏れが発生する可能性があります。
定期的な点検と清掃を行うことで、トラブルを未然に防ぎ、快適な住環境を保つことができます。
②家の機能を継続、更新さる「快適のための家のメンテナンス」
生活の質を保っ為に機器の修理、交換を実施します。生活を向上させるためのメンテナンスというよりリフォームもこの機会に実施してください。
- 浴室・洗面化粧台修理交換
- キッチン修理、交換
- エアコンや暖房・冷房システム
- 給湯器やボイラーの点検
- サッシ・玄関ドア・室内建具
- 換気扇、照明器具などの内部設備
- 部屋の内装のリフォーム
お忙しい方こそ、給湯器やエアコンなど機器の交換を早めに検討することをおすすめします。
早めの準備、実施は心の余裕、時間の節約、お金の節約になります。
浴室
毎日使う浴室は、快適なバスタイムを送るために欠かせない場所です。しかし、長年使い続けていると、様々なトラブルが発生することがあります。
い浴室の寿命は、一般的に10~20年と言われています。しかし、これはあくまでも目安で、使用頻度やお手入れ方法によって大きく変わってきます。
シャワーからの水漏れなど部分的な修理が可能な場合もありますが、お風呂も進化しているので浴室のリフォームをすることでより快適なバスタイムになります。
洗面化粧台
洗面化粧台は、毎日使う場所だからこそ、快適に使いたいものですよね。しかし、長年使い続けていると、様々なトラブルが発生することがあります。
洗面化粧台の寿命は、一般的に10~20年と言われています。しかし、これはあくまでも目安で、使用頻度やお手入れ方法によって大きく変わってきます。
水栓の交換などの部分的な交換や修理で使い続けることも可能な場合もありますが、浴室のリフォームなどのタイミングで交換がおすすめです。
トイレ
トイレは、毎日使う大切な設備です。トラブルを防ぎ、快適に長く使うために、定期的なメンテナンスがおすすめです。
トイレの故障と言えば、タンク式トイレで水がちょろちょろ流れ続けるフロートバブル(浮き球)周辺の故障などがありますが、設置から10年以上過ぎたトイレの故障で一番多いのは「トイレの下の床に水が漏れる」と言う連絡です。
これは意外なことに温水便座の経年劣化による水漏れが原因である確率が高いです。
温水便座は 電源回路や制御回路など、電子部品も含まれているので、家電のように10年前後が寿命です。
下記のメンテナンスを実施してください。
- 便器・便座の掃除: 定期的にブラシや洗剤で便器を掃除しましょう。水垢や汚れを放置すると、詰まりの原因になることがあります。
- 早めの対処: 異変を感じたら、早めに点検・修理を依頼しましょう。
キッチン
キッチンは、水や油汚れ、熱など、様々な要素にさらされる場所です。そのため、他の部屋よりも早く老朽化が進み、トラブルが起こりやすくなります。キッチンの寿命は、一般的に20年前後と言われています。しかし、これはあくまでも目安で、使用頻度やお手入れ方法によって大きく変わってきます。
寿命を延ばす: 定期的なメンテナンスで、キッチンの寿命を延ばすことができます。
快適な調理環境を保つ: 汚れや故障を早めに発見し、修理することで、快適な調理環境を保つことができます。
安全性を確保する: ガス漏れや漏水などの事故を防ぎ、安全性を確保することができます。
住宅全体の価値を保つ: キッチンの状態は、住宅全体の価値にも影響します。
給湯器・電気温水器・エコキュート等
蛇口をひねればお湯がでる。
当たり前ののことのようですが、お湯を作る設備にトラブルがなく動いているから当たり前のようにお湯が出てくるのです。
給湯器・電気温水器はどんなに丈夫な設備でも、寿命はあります。メンテナンスと言うより交換時期を見極めることになる場合が多いです。
給湯器や電気温水器の寿命はどれくらい?
一般的に、家庭用給湯器や電気温水の寿命は約10年と言われています。
これは、メーカーが定める「設計上の標準使用期間」が10年であることが理由の一つです。
修理ができる場合もありますから、初めての故障は修理したとしても、そろそろ交換時期だと認識して次に壊れる前に交換するとあわてることなく安心して暮らせます。
◇寿命が近づくとどうなる?
お湯が出ない、温度が安定しない: 部品の劣化により、お湯が出たり出なかったり、温度が変動することがあります。
異音がする: 内部の部品が摩耗し、異音が発生することがあります。
燃焼効率が低下し、ガスや電気料金が高くなることがあります。
エアコンや暖房・冷房システム
地球温暖化が進む近年では夏の冷房設備は生死にかかわるものになっています。
冷暖房設備には様々なものがありますが、どれも長年使用していると、汚れが溜まったり、部品が劣化したりして、性能が低下し、電気代が高くなったり、故障の原因になったりします。定期的なメンテナンスを行うことで、以下のメリットが期待できます。
真夏や真冬の冷暖房が必要な時ほど、機械の故障が発生するものです。
その時期はどの業者さんも混みあっていますから、日ごろからメンテナンスと機器の状況把握して機器早めの行動が安心でお得な行動につながります。
- 電気代の節約: フィルターの汚れが原因で、効率が低下すると、電気代などが余計にかかってしまいます。
- 寿命の延長: 定期的な清掃や点検を行うことで、寿命を延ばすことができます。
- 快適な空調: 汚れが原因で、カビやダニが発生し、アレルギーの原因となることもあります。
- 故障の予防: 早期に不具合を発見し、修理することで、突然の故障による不便を回避できます。
サッシ・玄関ドア・室内建具
築年数がますごとに修理依頼が増えるのがサッシやドアの不具合
建物の寿命に直接に関係することではありませんが、サッシやドアは毎日必然的に開け閉めするものですから、住んでいる人の暮らしやすさに直結し、防犯性や断熱しにも影響があります。
メンテナンスンポイントは普段のお手入れと具不具合の時の早めの対応
定期清掃: ホコリや汚れをこまめに拭き取る。
定期的な点検: 小さな傷や不具合は早めに修理し、大きな問題に発展するのを防ぐ。
サッシ・玄関ドア、室内ドアのメンテナンス
クロス・床・畳
壁・天井クロスの貼り替えと畳の表替えは実施いなくても建物の寿命や著しい機能の低下ではありませんが実施すると、住環境を大きく改善する効果が期待できます。
しかし、費用や手間、期間など、考慮すべき点も多いため、メリットとデメリットを比較し、ご自身のライフスタイルや予算に合わせて検討することが大切です。
見た目の変化: クロスの貼り替えは部屋の雰囲気を変えられます。
清潔感アップ: クロスや畳を新しいものに変えることで、清潔感が増します。
機能性向上: 防カビ、防汚、消臭機能などの機能を持ったクロスを選ぶこともできます。
住宅の価値向上: リフォームすることで、見た目がきれいになります。
電気設備のメンテナンス
戸建て住宅の電気設備は、私たちの生活を支える大切なインフラです。しかし、適切なメンテナンスを行わないと、思わぬトラブルに繋がる可能性もあります。まずは自分でできる定期的な点検を実施してください。
- 湿気の多い場所: 浴室やキッチンなど、湿気の多い場所では、こまめな換気を行い、照明器具やコンセントの水分を拭き取りましょう。
- コンセントの確認: コンセントの周りにほこりが溜まっていないか、プラグがゆるんでいないか確認しましょう。ほこりは火災の原因となる可能性があります。
- ブレーカーの確認: ブレーカーが正常に動作するか、定期的に確認しましょう。もし、頻繁に落ちるようであれば、配線に問題がある可能性があります。
- 漏電ブレーカーの確認: 漏電ブレーカーは、感電や火災を防ぐための重要な装置です。定期的にテストボタンを押して、正常に動作するか確認しましょう。
- プラグを抜く習慣: 使用していない電気製品のプラグは、コンセントから抜く習慣をつけましょう。
- 専門業者への依頼: 自分ではできない電気工事や、大規模な点検は、必ず専門業者に依頼しましょう。
家のメンテナンス時期
人生を共にするわが家のメンテナンスは一度やったら終わりではありません。
また、建物の構造や使っている材料によってメンテナンス時期は違ってきます。
メンテナンス時期については上記までのメンテナンス箇所の項目で説明しましたので、ここでは大まかな時期を説明いたします。
築10年~の家のメンテンナンス
この時期は外回りのメンテナンスが中心です。
- 外壁
- 屋根
- シーリング
- ベランダ、バルコニー防水
- シロアリ予防処理(その後5年ごと実施が理想的)
外壁や屋根他それぞれの材料によって実施するメンテナンスが異なりますので、ご自身の家の仕様にあったメンテナンスを実施してください。
理想は築10年でのメンテナンスですが、建物の状況などで数年先に延ばしてもよろしいと思いますが、築15年前後くらいでの実施がおすすめです。
築15年~の家のメンテンナンス
この時期は大きなメンテナンスはありませんが、メーカーの標準使用期間(寿命)の10年を過ぎても問題なく運転していた機器もそろそろ寿命を迎える時期です。
状況を確認して、早めの交換がおすすめです。
- シロアリ予防処理
- エアコンなどの冷暖房設備の交換
- 給湯器、電気温水器などの給湯設備の交換
築20年~の家のメンテナンス
外回り(外壁、屋根、ベランダ・バルコニー防水など)のメンテナンスはは10年をめどにメンテナンスを繰り返します。
水回り(キッチンや浴室など)も劣化が始まっています。
また、新築から20年たつと住む人の状況にも変化がある場合もありますので、この頃には先を見据えた大規模なリフォームを含むメンテナンスに適した時期である場合もあります。
- 外壁
- 屋根
- シーリング
- ベランダ、バルコニー防水
- シロアリ予防処理(その後5年ごと実施が理想的)
- キッチン、洗面台、浴室などの部分修理、交換
- サッシ、玄関ドア、室内ドアなどのメンテナンス、修理
築30年~の家のメンテナンス
この時期の基本のメンテナンスは外回りです。
築20年目~くらいのメンテナンスの実施状況によって、修理や交換が必要になる部位が違ってきますので、ひとくくりに申し上げることは難しくなります。
ただ、基本となる外回りのメンテナンスとトラブルが発生した場合に、都度早めに対応していれば、建物は致命的な劣化のある状況にはなっていないはずですので、まだまだ快適に快適なわが家として暮らしていただけます。
外壁、屋根、ベランダ・バルコニー防水を10年位をめどにメンテナンスする。
家のメンテナンス費用、助成金
マンションは毎月自動で修繕積立金が引き落とされ、管理組合などで決めた修繕時期に工事を実施しますが、戸建て住宅は、自分たちで計画をたてて実施する必要があります。
業者に依頼するメンテナンスには大きな費用が掛かりますので、計画的な資金計画があると安心です。
そのためには適正な費用を把握する必要があります。
メンテナンス費用の目安
戸建て住宅のメンテナンス費用は、家の構造、築年数、使用する材料、地域、業者によって大きく異なります。以下に、一般的な部位ごとの相場を箇条書きでご紹介します。
戸建て住宅のメンテナンス費用は、様々な要素によって決まります。この情報はあくまで一般的なものであり、個々の状況によって異なります。
外装
- 屋根 100㎡程度の建物
- 屋根塗装:40万円~80万円
- 屋根葺き替え:100万円~200万円
- 外壁 100㎡程度の建物
- 外壁塗装:60万円~150万円
- 外壁サイディング張り替え:80万円~200万円
- 雨樋
- 雨樋交換:10万円~50万円
- ベランダ
- 防水工事:5万円~15万円/㎡
内装
- 内装塗装
- 壁・天井塗装:5万円~15万円/部屋
- 床
- フローリング張り替え:10万円~30万円/部屋
- カーペット張り替え:5万円~15万円/部屋
- キッチン
- システムキッチン交換:50万円~200万円
- 浴室
- 浴室リフォーム:50万円~200万円
- トイレ
- トイレリフォーム:20万円~60万円
設備
- 給排水設備
- 水漏れ修理:2万円~5万円
- 排水管交換:5万円~15万円
- 電気設備
- コンセント交換:5,000円~2万円/個
- 照明器具交換:5,000円~2万円/個
- 暖房設備
- ボイラー交換:50万円~100万円
- エアコン交換:10万円~30万円
その他
- シロアリ駆除
- 5万円~20万円
- 害虫駆除
- 1万円~5万円/回
【注意点】
- 上記はあくまでも一般的な相場であり、実際の費用は、工事内容や使用する材料、業者の見積もりによって異なります。
- 複数の業者から見積もりを取って比較することをおすすめします。
- 築年数が古い住宅や、大規模なリフォームの場合は、費用がさらに高くなる場合があります。
【相場が変動する要因】
- 工事の規模: 小規模な修繕から大規模なリフォームまで、工事の規模によって費用は大きく変わります。
- 使用する材料: 高品質な材料を使用する場合や、特殊な材料を使用する場合には、費用が高くなることがあります。
- 業者の技術力: 熟練の職人や、専門的な知識を持った業者に依頼する場合には、費用が高くなることがあります。
- 地域: 地域によって、物価や人件費が異なるため、費用も変動します。
- 時期: 工事の時期によっても、費用が変動する場合があります。
助成金や火災保険の活用
国や自治体の助成金や補助金、火災保険を活用すると、メンテナンス費用を抑えることができる場合があります。
具体例:自治体の助成金制度を利用することで、外壁塗装の費用を一部負担してもらえることがあります。
助成金は毎年対象になる内容が変わりますので、活用できる助成金を確認し、ご自身の火災保険の契約内容も確認して利用できるものを探してください。
家のメンテナンス 業者の選び方
家のメンテナンスは自分でできることもありますが、業者に依頼しないとできないことが多く、大きな費用が掛かります。家のメンテナンスの成功のカギは業者の特徴を知り自分に合った業者選びです。
安心して任せられる業者を選ぶためには、いくつかのポイントを押さえておきましょう。
情報収集
- 口コミや評判: 知人など、実際に利用した人の口コミは参考になります。「〇〇でリフォームした」などの情報を頼りに、候補を絞り込むのも良いでしょう。
- インターネット検索: 「〇〇市 リフォーム」「〇〇町 住宅メンテナンス」など、地域名とキーワードを組み合わせて検索すると、多くの業者がヒットします。ホームページを見て、会社の概要や実績などを確認しましょう。
- 見積比較サイト:複数の業者を一度に比較できるので、時間を節約でき、効率的に業者選びができます。
特に見積比較サイトは簡単に複数の業者に見積依頼をすることができるので、見積もりを比較したり、相場感が掴めたり、実際に利用した人の口コミを参考に、業者の評判を調べることができるのでお勧めです。
見積もりを複数社から取る
- 相場の把握: 複数の業者に見積もりを依頼することで、相場が分かります。
- 内容の比較: 各業者の見積もり内容を比較し、どこまで含まれているのか、追加費用が発生するのかなどを確認しましょう。
- 説明の丁寧さ: 見積もりの説明が丁寧で、質問に分かりやすく答えてくれる業者を選びましょう。
実績や経験
- 施工実績: ホームページやショールームなどで、実際に施工した事例を見せてもらいましょう。
- 経験年数: 長年の経験を持つ業者は、トラブルに対応できる可能性が高いです。
- 資格や免許: 一級建築士や建築施工管理技士などの資格を持っている業者を選ぶと安心です。
アフターサービス
- 保証期間: 工事後の保証期間がどのくらいあるか確認しましょう。
- アフターサービスの内容: 保証期間後も、何かトラブルがあった際に対応してくれるのかを確認しましょう。
会社の規模、担当者
- 会社の規模: 大企業を選ぶ必要はありませんが、会社が存続し続けられそうな規模かを確認してください。工事の後に倒産して連絡が取れないのでは万一の時に困ってしまいます。
- ショールーム: ショールームがある場合は、実際に素材や設備を見学できます。
- 担当者:どんなに素晴らしい、会社であっても担当者がダメだと、いいメンテナンス工事はできません。
【具体例】
例えば、「屋根の葺き替え」を依頼する場合、複数の業者に見積もりを依頼し、それぞれの業者の提案内容や見積もり額を比較します。その際、屋根材の種類や施工方法、保証期間などを詳しく確認し、また、会社の状況、担当者の対応も判断して、自分の希望に合った業者を選びます。
業者の特徴
それぞれの業者の特徴を理解してご自身にとって適切な業者を選ぶことが、家のメンテナンス工事成功への道です。
ハウスメーカー
ハウスメーカーは信頼性があります。 新築時の施工記録があり、トータルでのサポートが受けられるからです。 新築時にお世話になったハウスメーカーに依頼することで、安心してメンテナンスを任せられ、トータルサポートの相談もできます。
自動車ならメーカーのメンテナンスです。
外壁塗装会社・塗装屋
塗装会社は塗装に特化しているため、塗装の技術力が高いです。
ただし、外回りのメンテナンス工事は見た目のための塗装だけを目的としていないので、塗装会社の中でも建物の知識力の高く、塗装以外のメンテナンスも可能な会社がおすすめです。
工務店・リフォーム会社
地域に密着した工務店やリフォーム会社もおすすめです。
工事中、工事後も近くの会社ならではの細かな要望にも対応してくれる会社が多いからです。お住まいの地域の口コミ情報も手に入りやすいと思います。
信頼できる業者と長期的な関係を築く
どの形態の業者であっても長期的な関係を築くことが重要です。
信頼できる業者と長期的な関係を築くことで、メンテナンスがスムーズに行えます。 同じ業者に定期的にメンテナンスを依頼することで、家の状態を把握してもらい、適切なメンテナンスが受けられます。 結果、安心して住まいのメンテナンスを任せることができます。
まとめ
適切な家のメンテナンスは大切な財産である家を守り、快適な生活を守り、家族を守る基本になります。
この記事では、家のメンテナンスが必要な理由、必要なメンテナンス、実施時期、費用相場、業者選びのポイントなど家のメンテナンスの基本について解説しました。
です。突然訪ねてきた業者さんに騙されたり、突然の故障であわてないためにも知っていてほしいことです。
快適な住まいを長く保つことにお役に立ててください。