うちは奥さんが天窓ってステキ!っていうから天窓つけたけど、古くなってきたけど、雨漏りしないか心配だな。
すでに天窓のある家に住んでいる人も、これから家を建てるのに天窓を迷っている人にも、メリット、デメリットを知って天窓のある素敵なわが家で快適に暮らす方法をお伝えします。
この記事では、天窓(トップライト)のメリット、デメリット、天窓を後悔しないためのメンテナンス方法をお伝えします。
- わが家に天窓がある人
- これから家を建てるのに天窓を設置しようか迷っている人
- 天窓のメリット、デメリットを知りたい人
- 天窓のメンテナンスが気になっている人、メンテナンスをしていない人
- 天窓を設置して後悔している人
大手ハウスメーカーのカスタマー部門で、家の困ったを対応している私だから知っている天窓をステキに快適に使い続ける方法、メリット・デメリット、雨漏れしないために知っておきたい情報をお伝えします。
- 天窓のメリット
- 天窓のデメリットと対策
- 天窓のメンテナンス
天窓って?
うちの中から空を見上げる解放感、素敵!とあこがれる人も多い天窓。
天窓(てんまど)は 「ルーフ・ウィンドウ(=屋根の窓)」、「スカイライト・ウィンドウ(=天光の窓)」「トップライト(=天頂部の明かり)」とも呼ばれます。
天窓には窓が開かないFIXと窓が開いて換気もできる開閉式があって、開閉式には手動、電動があります。
憧れだった天窓といつまでも素敵に快適に暮らすために、天窓のことをもっとよく知りましょう。
あこがれだった天窓のある家を建てたのに、まだ、やることあるの?
天窓のメリット
- 光を多く取り入れ、室内を明るくすることができる
- 開閉式の天窓は風を取り入れて通気性がよくなる
- 解放感がある
- 家具の置き場所に自由度が上がる
- デザイン性が高い
- 住宅密集地でもプライバシーが取れる
- 省エネ効果
光を多く取り入れ、室内を明るくすることができる
壁面の窓に比べて3倍の光を取り込むことが可能
居室の採光が足りないときに天窓で採光をとることがあります。
家は建築基準法にのっとって建てます。
建築基準法では、居室には「採光のための窓」が必要で、住宅の場合、有効採光面積は居室の床面積の7分の1以上必要とされています。
具体的には7畳の部屋なら有効採光面積は1畳分必要ということ。
有効採光面積は、実際の窓の面積ではなく、窓の面積にその家の用途地域や窓の設置条件による「採光補正係数」(光の入りやすさを表す数値)をかけて算出します。
つまり、採光能力としては側窓(壁にある窓)の3倍あると言われ「天窓3倍緩和」という緩和処置があっても単純に建築基準法では3倍の有効採光面積とはならないということです。
なんか、むずかしい💦
もっとわかりやすく説明して
つまり、法律はさておき、天窓は側窓(壁にある窓)より明るい光を取り込めるということですよ。
明るい光が取り込めるということは、部屋を明るくするだけではなくて、
嫌な湿気を減らしたり、光熱費を抑えられたり、生活リズムを整え睡眠や心の健康にも役立ちます。
天窓メリットがいっぱいです。
開閉式の天窓は風を取り入れて通気性がよくなる
開閉式の天窓の場合、側面の壁に比べて約4倍の通風効果があるとされていています。
風通しがいいと湿気がたまりにくくなります。
湿気がたまりにくいということは木造住宅を長持ちさせるのにも役立ちますし、カビが生えずらくなりますから、家にも人にも快適です。
じめじめした湿度の高い日本の夏も風通しがいいと冷房を使う頻度を減らすこと言うメリットもあります。
解放感がある
天窓からの光や風は体感的に、天窓から見える空や景色の外部へ向かっての広がりは視覚的に心地よい開放感や広がりを感じさせるというメリットもあります。
家具の置き場所に自由度が上がる
天窓を設置すると壁の窓を減らすことができます。
壁の窓を減らすことで、家具の置き場の自由度が上がって部屋のレイアウトが広がります。
デザイン性が高い
天窓のある外観のデザインはデザイン性が高く見えます。
室内でも天窓のある間取りはおしゃれですが、天窓からの光も心地の良い空間を演出してセンスの良さを感じさせてくれます。
住宅密集地でもプライバシーが取れる
住宅の密集地の住宅ではせっかくの窓も、ご近所からの視線が気になったり、防犯上の問題で窓を開けるのにも気を使います。
天窓ならご近所のこと、防犯のことも安心です。
省エネ効果
暖められた空気は比重が軽いので高いところにのぼって行きます。
つまり、暑い時期に開閉式の天窓(トップライト)を開けると、天井付近の熱気を排出できるので、室温の上昇を和らげる効果があります。
天窓のデメリットと対策
- 雨漏りの心配
- 夏は暑く感じる
- 雨音が気になる
天窓のデメリットは思ったより少ないのね。
メリットの多い天窓だけど、デメリット対策を怠ると天窓を後悔することになるから、対策が重要なの。
雨漏りの心配と対策
デメリットの中でも特に注意したいのが雨漏れ対策
天窓のある家に住む人、天窓のある家を建てようとする人は、まず知っておいてほしい大切なことが天窓の雨漏り対策です。
天窓は屋根の一部に開口をあけて天窓を設置します。つまり、屋根材と同じ状況にサッシを設置するということです。
「屋根こわれていますよ!」と言われるとすごく心配になりますよね。
なぜ、心配になるのか?それは、直接自分で見て確認できない場所だから、家のどこよりも日光や雨風を受ける場所で雨漏れしたら大変なことを知っているからです。
天窓も屋根と同じ厳しい条件の場所に設置されているのです。
不思議なことに屋根のことは気にしても天窓のことは気にされていない方が多いのです。
サッシから雨漏りなんてしないし、20年使っていてもそんなに劣化しているようには見えないから、天窓も同じサッシと思っていらっしゃるのかもしれませんが、天窓の設置場所は過酷です。
天窓は雨風や直射日光の厳しい条件の場所に設置されているので、壁のサッシよりも劣化するのが早い。つまり雨漏りの発生確率が高いから、絶対にメンテナンスが必要です。
雨漏りリスクを減らすために知っておきたいこと
天窓からの雨漏りの原因の多くはメンテナンス不足です
天窓は屋根以上に雨漏りリスクが高いものです。
屋根に設置されているものですから、修理やメンテナンスをするには足場が必要になりますから、屋根のメンテナンス工事をする際には天窓のことがわかる業者に天窓のメンテナンスも依頼してください。
10年に一度くらいシールのうち換えなどのメンテナンスを心がけたいです。
天窓の寿命
天窓の寿命は20年から30年
屋根の寿命がきたので葺き替えるけれど、天窓はそのままという工事の話をときどき耳にますが、天窓が設置から20年以上経過している場合はにそろそろ寿命です。
雨漏りが発生していなくても寿命の時期になったら早めに交換しておけば、雨漏れの心配リスクが軽減します。
天窓の暑さ対策
部屋を明るく照らす日の光天窓のメリットである反面は夏には暑さの原因となってしまいます。対策をすることで、天窓の設置を後悔することなく快適な空間として暮らすことができます。
- ロールスクリーン・ブラインドなどを取り付ける
- 遮熱フィルムを貼る
- 断熱や遮熱タイプのガラスの天窓に交換する
- 天窓の設置を北側にする
ロールスクリーン・ブラインドなどを取り付ける
ロールスクリーンやブラインドで、日差しを調節しましょう。
高い位置の天窓も電動式であれば便利に開閉できます。
ニチベイ
ロールスクリーン ソフィー
操作方法:プルコード式・電動式
断熱フィルムを貼る
せっかくの天窓にブラインドやカーテンはかけたくないという方には断熱フィルムをおすすめします。
日の光による明るさはそのままで、日射熱をカット。断熱タイプのガラスフィルムなら外からの熱をさえぎり、冬は暖房の熱を逃しにくくなります。
サンゲツ ガラスフィルム【GF11021】透明遮熱
断熱や遮熱タイプのガラスの天窓に交換する
最近の天窓には進化して断熱・遮熱効果の高いLow-Eガラスを使用していたり、約70%の遮熱効果がある「遮断熱複層ガラス」が標準となっているメーカーもあります。
天窓の寿命は20年から30年。新しい天窓に替えると熱さ、寒さもきにせずに天窓のある暮らしを楽しめます。
天窓の設置を北側にする
機能性ガラスの天窓やブラインド等で対策したとしても、日の光が直接入る南側では
日差しが差し込む時間、差し込まない時間で変化があります。
北側の窓は直射日光は差し込まず、安定した光で部屋を明るくしてくれます。
天窓も同様で昼間なら一日中安定した明るさが確保できます。
雨音対策
音の問題は、実はとっても解決が難しいです。
暑さ対策でご紹介しロールスクリーンを防音にする方法もありますが、効果はいまひとつです。
器用な方はご自分でアクリル板などを貼って対策されている方もいらっしゃるようです。
音の問題は天窓でなくても解決が難しいです。
音は人によって感じ方が違うからある人にとっては雨音はうるさいと思っても、他の人にとっては気にするほどのことはないと思う人もいます。
YouTubeには雨音でリラックスしたり、安眠するための動画がいくつもあります。
私は雨音ってなんか落ち着くの。
雨だと、お洗濯サボれるし、ダラダラしていてもいいよ!って雨音が言ってるみたいで。
雨音でリラックスできる人ばかりではないので、天窓は寝室など音が気になりやすい場所より、キッチンや洗面所、廊下など音のデメリットより、明るさのメリットを感じやすい場所に設置するのがおすすめです。
天窓のメンテナンスをするタイミングはいつ?
憧れの天窓を快適に使い続けるためにはメンテナンスが欠かせません。
天窓は屋根についているので、足場がないとメンテナンスはできませんから、外壁や屋根のメンテナンスの際に同時に実施してください。
「うちは塗装屋だから、色を塗るだけだよ!」なんて言う業者さんもいるようですが、メンテナンスは美観の為だけに実施するものではないので、美観だけでなく天窓のメンテナンスも忘れずに実施してください。
メリットがたくさんある天窓だけど、どうしても嫌になってしまったら
撤去することもできます。その場合も屋根や外壁の工事で足場のある時に同時施工で工務店さん、ハウスメーカーなどに相談してみてください。